本物の小劇場の人間がA3!を始めたら

昼はOL/夜は演劇人が、A3!にどハマりして書いてる雑記です。

「碓氷真澄」に関する考察

監督大好き・真澄くん。
監督への愛が溢れて止まりませんよね。
なんか、彼を見てると若いなーー!と思います。

街中で彼のことを見かけただけで女子が大騒ぎするような美少年の真澄。
お芝居の勘が鋭く、 最初からそつなくこなしているようですので
春組の中で見ると、演技力はきっとトップなのでしょう。

しかし
「なんであんなに監督のこと、好きなんだろう……」
といつもちょっと一歩ひいて見てる自分がいます。
 
役者としては器用なのに、恋愛が不器用すぎる。

一目惚れ、ということですが。
最初からずっっっっっと監督一筋。
人生の指針が監督。
私もそんな恋愛してみたかったわ。
 

でも実は真澄って「監督のことが好き」ということ以外、他の要素が薄くないですか?

私はそこに、すごく寂しさと愛おしさを感じます。

真澄は両親が海外にいたため、寂しい幼少期を過ごしています。
それゆえ、人との距離感の測り方がめちゃくちゃ下手。
だから監督にべったりだけど、他の人たちにはさっぱりしている。
でも実は、すごく人のことを見ている子なんじゃないかな。

彼は芝居を「そつなくこなす」と言いましたが、
このタイプの役者さんって、演出家とか脚本家に多いタイプです。

小劇場では、演出家と脚本家を兼任して役者もやる、という人がかなりの割合でいるのですが。
この人たちは自分の役のセリフを読んでその時の感情でお芝居をするというより、
「芝居の中で今この役がどういう風に見えたらいいか」
ということを一歩ひいて、俯瞰で見て役作りをする人が多いんですね。
んー、もっと具体的に言うと
「今こういう感情で言った方が、相手役がセリフ言いやすい」とか
「このシーンをこういう風にやっといた方が、後でこのシーンに意味が出てくる」とか。
そして、大体芝居が上手い。
ただし「憑依型」と呼ばれているような、入り込むような演技はしない。
常に80点タイプですね。


さて、真澄の話に戻ります。
彼のダメ出しはとても的を得ているし、
決して芝居から浮いた演技をしないところを見ると
実はすごく空気を読むことに長けている子なんじゃないかと思います。

寂しい幼少期をすごした故、
大人の顔色を読むことが癖になっているのでしょう。
「大人びた子供の切なさ」みたいなものが彼に残っているのが、なんとも寂しい。

そういう彼は「ウザい」と言って
いろんな人をシャットアウトしていますが
春組は全員とっても"お節介"なので
「真澄はそういうことを言う子」として彼の存在に違和感を抱くことなく
真澄との関係性を諦めないところが彼を救っていると思います。

よかったね、真澄。
 
 
あと真澄の話ではないですが、
真澄の声優さんと、一番一緒に芝居してーなと思います。
座組に一人欲しいんだよね、あのタイプ。


次は「皆木綴」です。